みなさんこんにちは。今回は「何でも人のせいにする人」をテーマにお話したいと思います。
職場や学校で何かトラブルが起きた時、決して自分の非を認めず誰かのせいにしようとする人に会った経験は誰しもあるでしょう。「なんて自己中心的な人なんだろう」、「どうして自分の非を認めないのか…卑怯だな」と思った事がある人は多いはず。
ただ、そんな「何でも人のせいにする人」の心理には意外な特徴が隠れており、なかなか素直になれないでいるだけかもしれません。「何でも人のせいにする人」が身近にいて困っている人は、その人の心理、特徴、正しい対処法について学んで下さい。自分に降りかかるストレスを軽減出来るかもしれません。
Contents
何でも人のせいにする人の心理
何でも人のせいにしてしまう人には、行動の裏にそうなってしまった理由や心理が隠れています。もし周りになんでも人のせいにする人がいる方は、その人がどんな心理で人のせいにしているのかを考えてあげると、対策が取りやすくなるかもしれません。
自分の間違いを認めてしまうとダメな気がする
何でも人のせいにする人は、自分の非や間違いを他者の前で認める事をとても嫌がる傾向にあります。認めてしまう事で自分にこれから降りかかるマイナスな発言や周囲からの目に耐えられない為です。その為、自分を何とかしてでも守る行動を取ろうと言う意識になり人のせいにしてしまいます。同時に逆切れのような攻撃的な発言になるのも特徴的です。
とりあえずこの場は誰かのせいにして逃げたい
自分のせいになる事に恐怖を抱いている為、今この場から一時的にでも逃げたいと考えるのも何でも人のせいにする人の特徴です。自分が責められそうな場にいると落ち着いて非を認められず、一度1人になって落ち着きたい人がよくとる行動と考えられています。ただ、周囲からは「誰かのせいにしてまで逃げたいのか」と思われる可能性が高い為、余計マイナスな印象を持たれてしまうかもしれません。
自分を責めたくない
自分を責める事を極端に嫌うのも、何でも人のせいにしてしまう人の心理です。繊細な心を持っている人が多い為、一度自分が責められるとトラウマ級に落ち込んでしまいます。
もし仮に、自分で自分を責めるような状態まで追いやられてしまうと、人によっては休職や退職を考えてしまうでしょう。プライベートの場合は他人に攻撃的になったり、人の話を全く聞かなくなったりしてしまう可能性があります。つまり何でも人のせいにする人は、自分で自分を責めたくない気持ちが強いゆえに、人を攻撃してしまう傾向にあるのです。
誰かのせいにすれば自分が楽になれるかも
自分が責められ周囲の目線が怖くなってしまう人もいれば、誰かのせいしてしまえば自分が楽になると思ってしまう、非人道的な心理の持ち主もいます。
自分のせいになる事への恐怖心よりも、「この場を切り抜けて楽になりたい」といった心理の方が強く働く為、平気で嘘をつくのです。
多くの人が前者ではあるものの、中には後者のような心理を持っている人もいる事を忘れないようにしましょう。
何でも人のせいにする人の特徴
何でも人のせいにする人の言動にはいくつか特徴がみられます。ここに当てはまるような言動をしているからといって100%何でも人のせいにする人とは限りませんが、多くの場合これらの言動を無意識に組み合わせて使っている可能性が高いです。同じような事をしていないかセルフチェックしてみましょう!
「でも~」「だって~」「~ですけど」といった言い訳が多い
何でも人のせいにする人の多くは、「ごめんなさい」「すみません」を言いません。ほぼ必ず「でも~」「だって~」「~ですけど」といった言い訳から入ります。
少しでも自分に対する非を軽減させたいが為に起こす行動で、色々な方面から非となりそうな言い訳を揃えてくるのです。
「あなたも以前○○していた」といったお互い様発言をする
何でも人のせいにする人の中には観察力に長けている人もいます。いざ自分に非があった時の為に覚えており、同じような事で自分が責められた場合に「あなたもあの時おなじような事やっていましたよね?」と逆に問い詰めてくるのです。
「あなたもやっているのだから私だけが悪いわけじゃない、お互い様だろう」といった結論に持ち込もうとする為、話がなかなか前に進まない傾向にあります。
核心をつくと逆切れをする
何でも人のせいにする人は、「あなたは何でも人のせいにするよね」と核心をつくと逆切れをする傾向にあります。
図星と言う言葉があるように何でも人のせいにする人の中には、いま自分がやっている悪事を自覚している人もいる為、核心をつかれるとどうしたら良いか分からなくなり逆切れに走ってしまうのです。
一度逆切れをされると話が全く前に進まなくなる可能性があります。話題から逸れないような工夫が必要でしょう。
徐々に当初の話題から話がずれていき、そこで正当化を始める
言い訳や「あなたも同じ事をしていた」といった、いま話している内容とは無関係の話題を持ち出し、どんどん本題からずらしていく言動をするのも何でも人のせいにする人の特徴です。とにかく自分だけの非で終わりたくない為、何でもいいからお互い様にさせようとします。
なぜ何でも人のせいにするようになってしまったのか
人が取る行動の要因は、先天的なものから家庭環境や過去の人間関係等が左右する後天的なものまで様々ですが、何でも人のせいにする行動は後者で培われやすいと考えられています。
親が何でも人のせいにする人だった
「親の背中を見て子は育つ」、「子は親の鏡」の言葉のように、親がしてきた事を子供は「世間の常識」として捉え、大きくなっても同じような行動をしてしまいます。つまり、親が人のせいにしている場面を子供の頃に目撃していると、その子供が大人になると同じように人のせいにするようになってしまうのです。
子供のころ身に付いた習慣は大人になっても抜けにくい為、何でも人のせいにしすぎていると分かっていても無意識に働いてしまう事もあります。
過去に自分のせいで大きな失敗に繋がる経験をしてしまった
過去に自分が原因で、周りを巻き込むような非を起こす経験をした人は、恐怖心から何でも人のせいにしてしまいます。なぜなら「もう同じ思いは二度としたくない」気持ちがとても強いがゆえに、同じような出来事が起こるシチュエーションに対して敏感になってしまっているためです。
例えば、自分のせいで試合に負けてしまった経験を持つ人は、次に同じようなシチュエーションを迎えたとき、弱い自分に立ち向かうか、負けたときの言い訳・犯人捜しを始めるかの2つに分かれる事が多いです。後者を選んでしまう人ほど過去に立ち直れないほど辛い経験をし、また同じ過ちで自分を苦しめる事に嫌気が指しているかもしれません。
過去に自分の非でトラウマになるほど怒られた事がある
子供のころに、トラウマになるほど怒られた経験を持つ人も恐怖心から人のせいにしてしまう事が多いです。トラウマになるケースとしては「殴る」「蹴る」といった暴力から精神的苦痛にいたるものまで多岐にわたります。
幼少期のようなトラウマに近い怒られ方はしないと分かっていても、「同じ目にあいたくない」気持ちが強くなってしまい、人のせいにしてしまうのです。
人のせいにすれば自分が楽になる経験をして味を占めてしまった
既に人のせいにした事で楽出来る経験をした事がある人は、人のせいにする快楽に味を占めてしまっている可能性が高いでしょう。
自分のせいであるにもかかわらず、他人が罪をかぶってくれる事ほど楽な事はありません。このような人は罪悪感なく平気で人のせいに出来るようになってしまうのです。
何でも人のせいにする人への対処法
何でも人のせいにする人へは、しっかりした対処を取らないと自分が損害を被る可能性があります。最悪の場合、やってもいない非まで認めさせられてしまう事もあります。自分に覚えのない罪をなすりつけられたときは、以下の対処法を実践してみましょう。
エビデンス(根拠)を用意しておく
何でも人のせいにする人は、根拠もないまま責任転嫁してくる人もいます。
そんな人に最も有効なのは「エビデンス(根拠)を用いた理詰め」です。根拠となるものはシーンによって異なりますが、仕事であれば議事録や証言の類が載ったものを提示する、プライベートであればLINEやメールに記載してあるものを根拠に理詰めを行うと良いでしょう。
常に質問で返す
何でも人のせいにする人は、本当に自分は悪くないと思っている可能性があります。そんなときに、自己反省をしやすい環境に導く方法です。「どういう経緯・状況だったのか?」「あそこでやるべき事や、考えておくべき事は他になかったのか?」のように質問しながら内省を促せば、人のせいにする事も少なくなります。
まれに「あの人もやっていたから自分もやった、だから叱られるのが自分だけなのはおかしい」と言い訳を返される事があります。その時は、「以前それを見かけた時にどう思ったのか、違和感を覚えなかったのか?」と聞いてみると内省に導きやすいでしょう。
いざと言う時の為に味方を作っておく
責任転嫁をされた時の為に、自分の言動を他者に共有しておき必ず援護してくれる味方を作っておきましょう。仕事の場合は特に“上司”や“先輩”を味方につけておくと責任転嫁された場合、助けてくれる可能性があります。
プライベートの場合は、仲が良い友人に仲介に入ってもらう等して、自分が言った事を肯定してもらう環境を作るようにしましょう。ただ、これは自分が100%間違っていない状況下で活用するべき対処法です。自分に過失があるにもかかわらず、嘘をつき味方を作る事だけはしないように気をつけましょう。
相手に上げ足を取られるような情報を提供しない
何でも人のせいにする人は、あらゆる手を駆使してきます。いざと言う時に自分に責任転嫁されない為にも、相手に情報を共有しないようにしましょう。
揚げ足さえとられなければ、責任転嫁を容易には行えないはずです。
言い訳や話題逸らしを始めたらすぐに止める
上述したように、何でも人のせいにする人は話の途中で言い訳や話題逸らしを始めようとします。話題を逸らす事で自分が有利になる瞬間を待っているのです。
ポイントは、そこで相手のペースに飲まれてはいけない事です。逸れた話題にまで徹底して応えようとすると、いつ足元をすくわれるか分かりません。言い訳や話題逸らしを始めたらすぐに話を止めて話題を戻しましょう。
らちが明かない場合は思い切って核心を突く
らちが明かない場合は上述したように核心を突いてみて下さい。「なんでも人のせいにしようとしているよね?」「どうしていつも人のせいにばかりするの?」「人のせいにして自分を正当化するのは止めた方がいい」といった言葉を投げかけるだけでも、人のせいにする人は核心を突かれ、それ以上の攻撃をしてこなくなる傾向にあります。
ただ、中には火に油を注いでしまうように怒り出す人もいるため、人を選んで用いた方が良いでしょう。もし逆切れをされてしまった場合は次に紹介する行動を取ってみてもいいかもしれません。
可能であれば相手と距離を置く
色々な対処法を試みて、それでも駄目だと感じた場合は距離を置いてしまいましょう。それ以上関わってしまうと余計に面倒が増えてしまいます。そのような人が職場にいる場合は、必要最低限の事しか話さない、プライベートな関係であれば接触頻度を減らす等策を投じて下さい。人の身勝手で気に病む必要はまったくありません。
責任や非を押し付けられても絶対に屈しない
もし責任や非を押し付けられたとしても決して屈してはいけません。屈してしまうと、その人の行動はどんどんエスカレートしていく一方です。
また同じような事が起きた場合、「あなたなら責任転嫁しても大丈夫」と思われ、ありもしない非を押し付けられる事も考えられます。絶対に負けてはいけません。
何でも人のせいにしているかもしれない…心当たりがある人の改善策
何でも人のせいにする人の中には、「癖になっている」、「無意識に人のせいにする言動をしてしまう」人もいます。本当は止めた方がいいと分かっているけど止められない人が取ると良い改善策は以下の通りです。
非がある事をした時は隠さずすぐに報告する
非がある事をしてしまった時に隠そうとしてはいけません。証拠隠ぺいの時間や言い訳を考える時間を作ってしまうと、材料がそろってしまい人のせいにしたくなってしまいます。職場だけではなくプライベートでもなにか間違った事をした時は当事者や関係者にすぐ報告をしましょう。
「でも」「だって」を日ごろから使わないように意識する
何でも人のせいにする人は、「でも~」「だって~」を日ごろから使っている可能性が高く、注意を受けている時にも無意識に使ってしまう可能性が高いです。
仕事でもプライベートでも、自分に過失がある行為をしてしまった場合は“まず謝る”のが鉄則です。「でも~」や「だって~」は相手から理由を聞かれたときに答えればよいのです。これらの言葉は無意識に使えてしまうため、日ごろから出てしまっている人も多いかもしれません。心当たりがある人は、常日ごろから意識をして使わないようにしてみましょう。
信頼出来る友人や仲間を作る
怒られる事や咎められる事に恐怖や疑念を抱いている場合は、「注意されてもトラウマを思い出さない関係」の人を持つと、人のせいにしなくなるかもしれません。
一朝一夕で構築出来る関係性ではありませんが、その人を信頼出来れば恐怖心からくる責任転嫁は少なくなるでしょう。
心当たりがある場合は、すぐに謝るよう意識する
まず謝るという行動を起こすだけでも、周りからの印象はガラッと変わります。何でも人のせいにする人の多くは謝らない為、自分に非があった時に謝れればそれだけで大きな進歩と言えるでしょう。注意をする人も謝っている人に対して追い打ちをかけたりはしないはずです。
まとめ
何でも人のせいにする人の心理には「恐怖」「自信喪失」等ネガティブな要素が絡んでいる可能性があります。要因は色々と考えられますが、主に「育った環境」や「過去のトラウマ級の経験」が挙げられ、幼少期に培われ習慣化する事で大人になっても抜き切る事が出来ずにいるのです。言動の特徴としては「でも」や「だって」を用いたり、逆切れ、話題をわざと逸らしたり等が見られます。
もし何でも人のせいにする人に困っているのなら、自分のストレスを溜めない為にもこれらの言動にはしっかり対処をして、場合によっては距離を置く事も考えましょう。距離を置く事も人として上手な付き合い方の1つです。
また、自分が「何でも人のせいにしてしまう人」の傾向を持っている場合は、今回紹介した改善策を参考に日々を過ごしてみて下さい。