みなさんこんにちは。
今回はマウンティング上司の特徴と対処法をテーマにお話したいと思います。
マウンティングをしてくる上司は、心に闇を抱えています。普通の人にとっては、する必要がない行為をしているからです。マウンティングをされてストレスに感じている人もいると思いますが、マウンティング上司の正体が分かり、心の問題の症状が現れているだけだと気付くと楽になります。
マウンティング上司の正体を徹底的に解説しますので、是非、参考にしてみて下さい。
マウンティング上司が抱えている心の闇
マウンティング上司が抱えている心の闇は、自己否定の考えです。劣等感や差別の考えがあるという見方も出来ます。つまり、マウンティングをする上司は、自分を責める考えがあり、それに苦しんでいるからマウンティングせざるを得ない状況にあるのです。
マウンティング上司が欲しいのは他者からの承認
マウンティング上司は、無意識で自分はダメなんだと考えています。誰でもダメな人だと言われれば辛い思いをしますが、それを自分自身でやっているのがマウンティング上司です。
そして、自分を責める考えに苦しんでいるものだから、マウンティングという行為をしてくるのです。マウンティング行為の目的は、自分の評価を上げる事と他者の評価を下げる事の2つです。自分はダメなんだ、という考えは、他者との比較しての事なので、他者との差を埋めたいと無意識で思っているのです。
上司が人を見下したり、自慢話をしているのを見て、嫌な人だと思うかもしれません。しかし、当の本人は、相手を責める気持ちなど無い場合が多く、ごく自然にマウンティングしているケースがほとんどでしょう。
思考のベースが他者との比較なので満たされる事がない
マウンティング上司は、マウンティングをして一時的な優越感を得る事は出来ても、自分の心が満たされる事はありません。優越感そのものが悪いというわけではありません。例えば、仕事を懸命に頑張って営業成績1位になったという場合は、他者との比較であったとしても自尊心が高まり、心が満たされます。
しかし、マウンティング上司の場合は、過去の実績について「凄いですね」と言わせたり、他人を見下しているだけなので、本人は何も変わっていません。マウンティングという魅力の無い行動をしているので、自己否定の考えは、時間の経過と共に強くなります。
最終的には、精神に異常をきたすところまで行く場合もありますので、出来るだけ関わらない方が良いのは言うまでもありません。
周囲の人が何を言っても変わる事はない
マウンティング上司を救ってあげたいと考える人もいますが、下手に関わるのは危険です。まず、本人は、心が苦しいという事を自覚していませんので、あなたが何を言っても聞く耳を持ちません。そして、ほんの少しでも劣等感に苦しんでいるという事に気が付くと、自分の正体を見るのが怖いという感情があなたへの怒りとなってしまう事もあります。
人間は、怒りの対象を錯覚する事が多い生き物です。例えば、道を歩いていて肩がぶつかっただけで怒る人がいますが、大抵は元々機嫌が悪かっただけです。不良と言われる少年達も元々機嫌が悪い状態で、怒りをぶつける対象を探しているに過ぎません。
マウンティング上司も同じです。自分を許さないという怒りの感情があなたに向くという事もあるので、助けてあげようと考える必要はありません。
マウンティング上司にある7つの特徴
次は、マウンティング上司にありがちな行動パターンを見ていきましょう。7つの特徴について説明していますが、自己否定に苦しんでいる症状という視点で考えると、マウンティング上司の本質が理解出来ると思います。
自分の過去の自慢話をするのが大好き
マウンティング上司は、過去の自慢話や武勇伝を語るのが大好きです。自己否定の考えが強いので、数少ない上手くいった経験を思い出して、自分はダメじゃないと思いたいからです。しかし、いくら過去に上手くいった事があったとしても、今の自分がダメだと思っているのは当の本人です。過去について語れば語る程、今と比較して自己否定の考えが強くなってくるのがマウンティング上司です。
また、症状が酷くなっているマウンティング上司は、過去の自慢を盛って話してきます。嘘の自慢話で自尊心や自己効力感が高まる事はなく、更に自己否定の考えが強くなっていきます。
マウンティング上司によっては、他人がした過去の失敗談を話すのが好きというタイプもいます。他人を陥れて安心したいという事ですが、自己否定の考えがある事による症状だと分かると思います。
部下の至らない点を指摘して溜飲を下げるのが習慣になっている
マウンティング上司は、他人の失敗が大好きです。仕事でミスをした同僚がいるとの情報が入ると、嬉しそうに様子を見にやって来ます。
仕事でミスをしたのが部下なら、注意や説教を始めますが、どことなく嬉しそうにしているのが分かります。同じ立場や上司のミスの場合は「困ったなぁ」と言いながら全然困っていないように見えるのが特徴です。
また、他人の失敗が大好きという同じ理由で、人生相談を受けるのも非常に好んでいます。うっかり相談してしまうと、真剣に考えてくれているように見えますが、内心では、相手を下に見て小馬鹿にしているだけという事もあります。
部下に手柄を取らせず自分の手柄にしようとする
マウンティング上司は、他人の評価が上がる事は、何としてでも回避しようとしてきます。同僚や部下が仕事で手柄を取りそうになれば、マウンティングをとって手柄を横取りしようとしてきます。
また、すでに手柄を上げた同僚が褒められているのを察知すると、必死になって「大した手柄ではない」とか「運が良かっただけだ」などと言ってきます。症状が酷い場合は過去の実績を持ち出し、自分も一緒に褒めてもらおうとしてきます。
職場では、ただ嫌な上司だと思われているだけかもしれませんが、当人は、自分の評価が相対的に下がる事を必死になって阻止しようとしているのです。
不倫をしている事が多い
意外と思うかもしれませんが、マウンティング上司は、不倫をしているケースが多くなります。自宅で奥さんや旦那さんが普通に接していたとしても、マウンティング上司の承認欲求は、全く満たされないからです。
不倫をする目的は、不倫関係を築けたという実績が欲しいという点と、自分はモテて人から認められる存在だと思いたいからです。それだけで気が済まないマウンティング上司は、「浮気がバレそうになって焦ったよ!」などと言って、モテるアピールの為に不倫自慢までしてきます。
こんな事をするのも、自己否定の考えで承認してほしくて仕方がないからです。家族を失ったり、人からの信用を失う事を考える余裕が無くなっているのも特徴としてあげられます。
部下を誘って飲みに行く事を好んでいる
マウンティング上司は、部下を誘って飲みに行く事が大好きです。そして、部下の飲食代を喜んで支払う事もあります。
飲みに行く目的は、基本的には部下と話しをする事です。ただし、話しの内容は、自分の自慢話か部下の愚痴や泣き言、不幸話のどれかです。それ以外の話題をテーマにしても、全く興味を示さない事が多くなります。
まず、自分の自慢話をするのは、部下に褒めてもらいたいからです。部下の愚痴や泣き言に興味があるのは、不幸な人を見て溜飲を下げたいという理由です。また、仕事の愚痴を聞き出して、昔の苦労話を武勇伝として語りたいという事もあります。
こういった目的があるので、いつもはケチでも飲みに行く時だけは奢るのです。
人を褒める事が出来ない
マウンティング上司は、人を褒めるという事が出来ません。人を褒める事があるとすれば、世界的に活躍しているスポーツ選手や超大金持ちの投資家等です。
人間は、劣等感が強い程、自分と距離が近い人を褒める事が出来ません。距離が近いというのは、夫婦や兄弟、同期で入社した同僚等、すぐ近くにいる人という意味です。
マウンティング上司は、対等か自分以下だと思っている人を褒めてしまうと、負けたと思ってしまいます。既に自分自身でダメ出しをしているので、これ以上の劣等感を感じたくないと無意識で感じてしまいます。
このような事情がある事から、マウンティング上司は、決して人を褒めたりしません。時折、褒める事はありますが、あくまでも上から目線で差別をしているだけで、称賛しているわけではありません。
学歴が中途半端に高い
マウンティング上司の根底にあるのは劣等感や差別の心ですが、それが植え付けられやすいのが学校教育です。とくに、中学生になるとテストの平均点を発表して、平均より高いかどうか、とか人より優れているのか、劣っているのかという視点で自分を見るようになります。とくに、現状に満足していない生徒は、必死になって勉強をして成績が上がるかもしれませんが、同時に強い劣等感を持つようになります。
そのような理由でマウンティング上司の学歴は、そこそこ高いというケースが多くなります。自分に自信が付くような東大や京都大ではなく、それなりに成績が良かったというマウンティング上司が多いでしょう。
あなたの心を守るマウンティング上司との対処の仕方
マウンティング上司は、言い方は悪いですが、百害あって一利なしです。出来れば相手にしないでいるのがベストですが、職場の上司がこのタイプだと無視をするわけにもいきません。ここでは6つの対処法を紹介しますので、是非、参考にしてみて下さい。
仕事を頑張りマウンティングされないように予防する
上司にマウンティングされない為には、あなたが一目置かれる存在になれば良いのです。職場の同僚と同じ程度だとマウンティングされる可能性がありますが、群を抜いて仕事が出来るようになれば、絶対に的を掛けられる事はありません。
ここで仕事が出来るようになる、というのが難しく考える人がいますが、その必要はありません。マウンティング上司がパソコンが苦手という場合は、少しプログラミングを勉強すれば良いのです。その上で万一、マウンティングされたとしても、何も言い返す事なく「あんたが言うな!」というメッセージを発する事になります。
身だしなみを徹底して整える
自分をダメだと思っていて、自分よりもダメそうな人間を探しているのがマウンティング上司です。男と男の闘いならファイティングポーズで立ち向かうという戦略もありますが、仕事ではそうもいきません。
しかし、身だしなみをしっかりと整えれば、ファイティングポーズに匹敵する防御策になります。あくまでも上司が探しているのは、弱そうな人間です。スーツをパリッと着こなし、光り物のアクセサリーも身に付けておきます。あとは、あなたが堂々としている振りをすれば、あなたの存在が大きく見えるはずです。
また、いつもより声を少し大きくして話すようにし、しっかりと言葉を伝えるという事も意識して下さい。マウンティング上司は、自分が傷つく事に恐れているので、大きな存在に見えて、はっきりものを言う人が非常に苦手なのです。
悪口を振られた時の為に質問を事前に用意しておく
マウンティング上司が悪口を振ってきたとしても、絶対に一緒になって悪口を言ってはいけません。あなたが悪口を言えば、あなたの心を傷つけてしまいますし、運勢も悪くなってしまうからです。
基本的に悪口を振られた時は、無視をするようにします。ただし、返事をしないという対応は、返事もしない人と言われる可能性があるので危険です。
そのため、悪口を振られた時は、話題を変えるという作戦で無視を徹底します。予め仕事で質問したい事をメモにまとめておき、悪口を振られた時に「丁度良かったです。~ってどういう事ですか?」と切り返せば良いだけです。
上司は、暇で不安になった時にマウンティングをしています。質問に答えるという「する事」を与えてあげれば、無意識で感じていた不安が消えるので、無視をした事にも気が付かないでしょう。
マウンティングで見下されても平気な振りをする
マウンティングをして見下してくる上司は、悔しがっている顔を見て「自分より不幸な人間がいて安心した」と思いたいだけです。もちろん無意識でやっているので、悪気はありません。
見下してきたマウンティング上司に効果的なのは、効いていない振りをして無視をする事です。後から上司の悪口を言ったりするのもいけません。もし、どうしても辛い時は、滝に打たれて修行をしているつもりでいましょう。
上司の名前が山田さんなら、頭の中で実況中継をするようにして「山田さんの滝行に入りま~す!」と心の中で呟きます。マウンティングを受けている間は、「山田さん頑張れ~!」と応援してしまうと楽になります。
ただし、相手を馬鹿にしたような考えでするのはいけません。どうせマウンティングされるのだから、「楽しめる捉え方は無いか?」という視点で考えるようにしましょう。
魅力という視点で褒める努力を行う
マウンティングをする行為に魅力はありません。むしろ、人の悪口を言ったり、見下したりする行為は、人間として非常に未熟な行為です。
その為、マウンティング上司に魅力というキーワードを伝えるのが有効になります。例えば、いつもニコニコしている同僚がいたら、「△△さんの笑顔って素敵ですね!人の気持ちを明るく出来るのが魅力ですよね!」と言ってあげます。
仮にマウンティング上司が否定してきたとしても、魅力というキーワードを使った以上は、絶対に魅力がないように周囲に見られます。上司も魅力がない行動だと気が付けるので、使えば使う程マウンティングが出来なくなります。
また、マウンティング上司についても、魅力というキーワードを使って褒められる時は褒めて下さい。他者との比較ではない褒め方なので、上司の自己重要感が少しずつ高くなっていくと思います。
マウンティング上司に「やめて下さい」とはっきり言う
マウンティングされた際に「やめて下さい」と言っても、通常は、効果がありません。むしろ、相手は、あなたが苦しんだと思い、喜んでしまいます。
しかし、マウンティング上司に対して効果がある「やめて下さい」の言い方が1つだけあります。それは、「やめて下さい。△△さんは、そんな事を言う人ではありません」という言い方です。
「やめて下さい」だけだと、文脈が「△△さんは、嫌な人間だ」になりますが、「そんな事を言う人ではありません」を付ける事で「△△さんは、良い人だ」に変わります。やり方は間違っていますが、マウンティングをする理由は、自尊心を高くしたいからです。だったら喜んで高くしてあげましょうというのが、この「やめて下さい」の言い方です。
まとめ
マウンティング上司は、嫌な人間に見えるかもしれませんが、そう見えるだけの事です。捉え方を変えれば、ストレスに感じなくなりますし、やめさせる事も難しいですが不可能ではありません。
私達も心に否定的な考えを持ってしまう事はあると思います。マウンティング上司に対しても、否定的な考えがあるだけなんだ、という優しい見方をすれば、上司を利用してあなたが魅力的になれるのではないでしょうか。