こんにちわ。今回は、旦那さんの所得とお小遣い相場をテーマにお話したいと思います。
主婦の多くが悩んでいる「旦那のお小遣いはどれくらいにするべきか問題」ですが、実は所得と年代別にそれぞれ相場がある事をご存知でしょうか。この相場を知っておく事で旦那さんにも家計にも無理させる事なくお小遣いをやりくりする事が出来るでしょう。
このページでは 、旦那さんのお小遣い相場を所得と年代別に紹介します。
旦那のお小遣いをいくらにするか悩んでいる人は必見です。
Contents
2019年度のお小遣い相場
ある銀行の調査によると、男性会社員のお小遣い額は36,747円(前年比3089円減少)と過去2番目に低い金額となりました。ちなみに女性社員のお小遣い算出されており、33,269円(前年比1585円減少)で過去最も低い金額となったそうです。以下は、過去の平均お小遣い推移です。
年度 | お小遣い金額 | 前年比 | ||
---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | 男性 | 女性 | |
2009年 | 45,775円 | ― | ― | ― |
2010年 | 41,910円 | ― | 3,865円減 | ― |
2011年 | 38,855円 | ― | 3,055円減 | ― |
2012年 | 39,756円 | ― | 901円増 | ― |
2013年 | 38,457円 | ― | 1,299円減 | ― |
2014年 | 39,572円 | 36,712円 | 1,115円増 | ― |
2015年 | 37,642円 | 34,468円 | 1,930円減 | 2,244円減 |
2016年 | 37,873円 | 33,502円 | 231円増 | 966円減 |
2017年 | 37,428円 | 33,951円 | 445円減 | 449円増 |
2018年 | 39,836円 | 34,854円 | 2,408円増 | 903円増 |
また新生銀行はお小遣いの中に含まれる昼食代や飲み代に関しても調査しており、昨年と比べ以下のような推移となっています。
項目 | 金額 | 前年比 | ||
---|---|---|---|---|
男性 | 女性 | 男性 | 女性 | |
昼食代(1回) | 555円 | 581円 | 15円減 | 5円減 |
飲み代(月) | 13,175円 | 9,493円 | 669円増 | 8円減 |
この結果より分かる事は、お小遣いの金額が減少傾向であるという事です。先述したように、男性の3万6,747円/月という金額は1979年からの調査開始以来、過去2番目に低い金額と考えられています。ちなみに過去最低金額は1982年の3万4,100円。2019年はそれ以来の低い金額をたたき出してしまったのです。
ただ、1982年というのは現在より40年近く前の話であり、近年と比べて貨幣の価値や物価は異なります。東京都厚生労働局が公表している「平成31年度3月 新規学校卒業者の求人初任給調査結果」によると、平成31年度の大卒の初任給は20万8,000円/月、平成元年は15万5,700円です。1982年平成元年よりも前ですから、もう少し初任給も低かったのではないかと考えられます。おそらく1982年の3万4,100円は2019年の3万6,747円以上の価値があったのではないかと考えられているのです。ここまでお小遣いが下がってしまった理由として最たるものはやはり景気の後退による影響です。また物価も上がっている事から、なかなかお小遣いを増やす事が出来ないのではないでしょうか。
所得(年収)別のサラリーマンお小遣い相場
では、お小遣いの平均を所得別に見た場合、どれくらいの開きがあるのでしょうか。同調査結果から算出した年収別の平均的なお小遣いは以下の通りです。旦那様のお小遣いを決める際の参考にして下さい。
年収 | お小遣い(月額) | お小遣い(年額) |
---|---|---|
2,500,000円 | 18,163円 | 217,959円 |
300万円 | 21,795円 | 261,551円 |
3,500,000円 | 25,473円 | 305,676円 |
4,000,000円 | 29,112円 | 349,344円 |
4,500,000円 | 32,751円 | 393,013円 |
5,000,000円 | 36,390円 | 436,681円 |
6,000,000円 | 43,668円 | 524,017円 |
この金額を見て、少ないと思うか多いと思うかは個々の家庭で様々ですが、年収500万円くらいになってやっと2019年度のお小遣い相場に近づくという事がわかります。
年代別のサラリーマンお小遣い相場
では年代別にサラリーマンのお小遣い相場を見た時、どのような結果になるのでしょうか。年代が高くなるにつれて給料も高くなる事が殆どである為、年代順にお小遣いは増えていく傾向にあるのでしょうか。見ていきましょう。
年代 | 2019年度お小遣い相場 | 2018年度お小遣い相場 |
---|---|---|
20代 | 37,548円 | 42,018円 |
30代 | 37,436円 | 36,146円 |
40代 | 33,938円 | 37,073円 |
50代 | 38,051円 | 44,017円 |
全体 | 36,747円 | 39,836円 |
2019年度のお小遣い相場の特徴は40代が少ないという点が挙げられます。ただ40代を除けば他の年代は比較的同じ程度のお小遣いを得ている事になります。問題は、2018年度の相場と比較した時です。30代を除き全ての年代でお小遣いの相場が低下している事が分かります。
ライフステージ別のサラリーマンお小遣い相場
お小遣いの相場は、ライフステージによっても異なります。同調査では、特に子どもがいるのといないのとでは、お小遣いの金額に大きな差がある事が判明しました。
ライフステージ | 2019年度お小遣い相場 | 2018年度お小遣い相場 |
---|---|---|
未婚 | 43,608円 | 48,594円 |
既婚子どもなし・共働き | 37,597円 | 35,005円 |
既婚子どもなし・主婦無職 | 25,022円 | 28,722円 |
既婚子どもあり・共働き | 3813円 | 32,554円 |
既婚子どもあり・主婦無職 | 32,469円 | 35,664円 |
全体 | 36,747円 | 39,836円 |
また、子どもがいる家庭では子どものライフステージによってお小遣いの相場が異なるこがわかっています。
ライフステージ | 2019年度お小遣い相場 | 2018年度お小遣い相場 |
---|---|---|
未就学児のみ | 26,926円 | 26,477円 |
未就学児+小学生 | 27,605円 | 29,469円 |
小学生のみ | 29,998円 | 35,059円 |
小学生+中高生 | 3341円 | 28,641円 |
中高生のみ | 34,274円 | 33,676円 |
中高生+大学生 | 29,941円 | 35,933円 |
大学生のみ | 37,148円 | 48,370円 |
大学生+社会人 | 38,487円 | 43,431円 |
社会人のみ | 34,956円 | 48,853円 |
全体 | 36,747円 | 39,836円 |
この結果より小さい子供がいる家庭のお小遣いが最も低く、子供が成長していくにつれ、お小遣いの金額も上がっていくという傾向が見えます。この事から、未就学~小学校までは教育費などによる家計の負担が大きい可能性があると考えられるのです。
なぜお小遣いが減ったのか
先述した内容と、表より2018年度に比べ多くの項目でお小遣いの減少が起こっています。ではなぜお小遣いが減ってしまったのでしょうか。同調査で公表されている理由とその割合は以下の通りです。
順位 | 理由 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 給料が減ったから | 48.6% |
2位 | 生活費にかかるお金が増えたから | 27.1% |
3位 | 子どもの養育費が増えた・かかるようになったから | 25.2% |
4位 | 特に理由なし | 11.2% |
5位 | 家賃・家のローン負担が増えたから | 7.5% |
6位 | 配偶者が働くのをやめたから | 3.7% |
7位 | 子どもが産まれたから | 2.8% |
7位 | その他 | 2.8% |
9位 | 投資などを辞めた・損したから | 1.9% |
10位 | 副業を辞めたから | 0.9% |
10位 | ランチにかけるお金が減ったから | 0.9% |
10位 | 飲み代が減ったから | 0.9% |
最も多かったのが、自身の給料が減った為という理由で回答者の約半分を占めていました。他にも家計への負担を重くする事が起きている為という理由が多い事からも、やはりお小遣いにも不景気の影響が起きていると考えて良いでしょう。
お小遣い制のメリット&デメリット
まだお小遣い制にするかどうか決めていない人の為に、お小遣い制のメリットとデメリットを紹介します。メリットだけではなく、デメリットも知っておく事で導入前から対策が立てられるはずです。ぜひ導入するかどうかの参考にしてみて下さい。
家計管理がしやすい
旦那様に対してお小遣い制を導入する事で月々の出費が明確になります。例えば、月3万円と決めていた場合、家計簿には【旦那 小遣い 3万円】とだけ書けば良いのです。その中でのやりくりは旦那様に任せればよいので、それ以上何も記載する必要がありません。
しかしもし、お小遣い制を導入していないと、毎回必要時にお金を要求されるだけでなく、家計簿にもいちいち【旦那 小遣い 〇万円】と書かないといけなくなります。些細な事かもしれませんが、これが意外と面倒な事なのです。
もし家計簿の管理を少しでも容易にしたいのであれば、お小遣い制はおすすめです。
旦那からの無駄な支出が減る
旦那様に対してお小遣い制を導入すると得られるメリット2つ目は、旦那様からの支出が抑えられるという点です。一度お小遣いの金額を決めてしまえば、毎月支払われる旦那様への支出は定額になります。定額は家計管理を考えるうえで楽な事であるともに、その項目からはこれ以上出費が出ないという安心に変わるのです。
つまり、旦那様をお小遣い制という定額にする事で、余計な支出が無くなり家計にもメリットがもたらされます。
旦那のストレスが溜まりやすい
一方、旦那様に対してお小遣い制を導入すると、旦那様自身のストレスにつながる恐れがあります。旦那様からしてみれば「自分で稼い出来たお金なのに、なんでお小遣い制で管理されなきゃいけないんだ」と思うのは至極当然の事。人によっては余計に出費が激しくなったり、ストレス過多で飲酒量が増えたりする場合もあるので、しっかりと事情を説明して納得してもらったうえでお小遣い制を導入しましょう。
旦那の出世欲が無くなる可能性あり
「せっかく自分で稼い出来たお金なのに好きなように使えるお金が少ないなら、別にもうそこまで稼がなくていいや」と考えてしまう旦那様もいます。先述したようにお小遣い制のデメリットは旦那様自身に負担を強いてしまう事です。家族である以上、稼ぎ頭の旦那様が金銭面で我慢しないといけないのは当然ではありますが、そこを理解しようとせず無理やりお小遣い制にすると、旦那様から思わぬ逆襲を受ける事になりかねません。注意しましょう。
旦那に、少なくなったお小遣いを上手にやりくりしてもらうコツ
ここからは、旦那に少なくなったお小遣いを上手にやりくりしてもらう為のコツを紹介します。本当であれば、一生懸命毎日はたらいている旦那様にも、思う存分お金を使わせてあげたいと思っている人も少なくないはず。ただ現実はそう甘くはありません。不景気だからこそ、夫婦が協力して家計をやりくりしていかないといけないのです。まずは旦那様と一緒に以下の行動を起こしてみましょう。
お小遣いを何にいくら使っているのかを細かく洗いだす
まずは月にもらっているお小遣いの中で、なにに比重が置かれているのかを知りましょう。
Excelでもノートでも何でも良いので、レシートと照らし合わせ、「その月は何にいくら使ったのか」を洗いだして下さい。この作業のポイントは、1円単位で細かく洗い出ししてみる事です。概算でやってしまうと後々の作業で少し困ってしまうかもしれません。
洗いだした項目を3つに分ける
洗いだした項目を以下の3つに分けてみて下さい。
- 生きていく為に必要な項目
- 家族の為に使用している項目
- 自分の為に使用している項目
「生きていく為に必要な項目」というのは、昼食代や携帯料金、仕事に関する事で使ったお金の事で、「家族の為に使用している項目」というのは、月々のローンの支払いや家族イベントで要したお金の事、「自分の為に使用している項目」というのは飲み会や、個人の買い物、趣味などで費やしたお金の事をそれぞれ刺します。
洗いだした項目を3つにカテゴライズ出来たら次のステップに進みましょう。
各項目の上限を決め、使いすぎている項目を調整する
項目の中身によっては定額制で毎月支払いをしているものがあるはずです。そうしたものも全て含め、各項目で上限を作りましょう。その上限をもし上回っていたら家計から出す、もしくは支出を抑える努力をするという方針に変えていきます。
例えば、生きていく為に必要な項目がある月で上限を超えてしまった場合は、家計の財布から旦那様に渡すようにしましょう。決して自分の為に使用している訳ではないので、そこはしっかりと払ってあげて下さい。逆に、自分の為に使用している項目が多いとわかった場合は、旦那様に協力を仰いで節約してもらうようにしましょう。
このように、各項目でバランスを取り合う事で、少ないお小遣いでもやりくりが可能になります。
お小遣い制の方が良い?良くない?
一昔前までは“お小遣い制”が普通だった日本。しかし近年はその思考がすこし変化してきているようです。ではどのような傾向に変わっているのでしょうか。
近年は、働き方改革などが推進され副業OKの企業が増えました。その為いま労働環境は大きな変革期にあると考えられています。
ただこの変革は労働面だけで起こっている訳ではなさそうです。最近注目されている事で有名なのは「夫婦別姓」でしょう。また、結婚していてもアパートの隣同士を借りて別々の家に住むというライフスタイルも尊重されつつある事からも、生活面においての変革期を向かえているのです。
今回のテーマである「旦那のお小遣い制」に関しても同様で、巷では「お小遣い制はもう古い」という流れが出来つつあるようなのです。いくつかのサイトでは「お小遣い制は旦那へのストレスを溜めさせる可能性がある」「お小遣い制では夫は出世しない」といった情報を載せているところもあります。
ただ日本はずっと昔から「お小遣い制」を続けてきた事もあり、働き方改革のようなスピード感のある変化は見られていません。
しかし、このような流れは時間をかけてゆっくり確実に変化していくと考えられている為、いつの日かお小遣い制というのが古いとされ、淘汰される日がくるかもしれません。
まとめ
景気は穏やかに回復傾向にあると言われている昨今ですが、近年のお小遣い事情を見るとそうとは言い切れません。そんな状態の中で、家計と旦那のお小遣いのバランスを取るのはとても大変でしょう。もし悩んで決められないのであれば、今回紹介したデータをもとにお小遣いの金額を決めてみてはいかがでしょうか。
この記事で、お互いが納得するお小遣いを決められるよう願っております。